木型も作りも評判の高いRENDO(レンド)を購入しました。
今回選んだ845ラストのフィット感が、今まで履いてきた靴の中で群を抜いてよかったです。
ここまでフィットした靴を5~6万円で購入できると考えると、これから何足も買ってしまうと思います。
そんな大満足だったRENDOについてご紹介していきます。
RENDO(レンド)というブランドについて
浅草にある靴ブランド
東京の浅草にアトリエ兼ショップを構えています。
浅草は洋靴が日本に入ってきた明治時代をきっかけに、革靴製造や皮革産業に携わる企業が増えてきて「靴の街」となったようです。
そのためRENDO周りにも靴屋が多く、製靴資材の卸で有名な株式会社マモルもすぐ近くにあります。
吉見さんが手がける日本製ブランド
RENDOの吉見さんは話しやすい方で、フィッティングや素材選びにも親身に対応してくださいました。
経歴は公式HPに記載されていますので、こちらをご覧ください。
1977年徳島県生まれ。大学在学中に、イギリスのLondon Cordwainers Collegeにて靴作りの基礎を学ぶ。
卒業後、東京都立城東職業能力開発センター台東分校にて技術を磨く。
2002年、セントラル靴(株)に入社し、パタンナーとして勤務。
2007年に退社後、渡欧し現地の靴工房や工場を視察、またシューズブランドのパターン業務に携わる。
2008年、「443pattern making」を設立し、フリーランスとして国内外ブランドパターン、企画業務を手がける。
2013年社名を「株式会社スタジオヨシミ」とし、自らのブランド「RENDO」をスタート。
https://www.rendo-shoes.jp/about/
ミカムにも出展
イタリア・ミラノで年に2回行われる靴の見本市「MICAM」にも出展されています。
私が靴を受け取りに行った日はちょうどMICAMで吉見さんがミラノに行っていました。
MICAMに展示した靴が非常に気になります。どんな靴を展示したのでしょうか。
RENDO(レンド)の靴の特徴
ラスト(木型)について
HPにはこのように書いてありました。
RENDOの靴は履き心地を一番に考慮し、日本人の足の特微を踏まえ、足形の採寸データをもとに何度も検証を繰り返しながら削り上げられた靴型がベースです。
https://www.rendo-shoes.jp/about/
データをもとに足にフィットするラストを追い求めた末に、見た目も美しいラストが仕上がっているようです。
RENDOの代表的なラストとして「770」と「845」があるようで「770」のウィズは2E、「845」のウィズはCとのこと。(ウィズは公式インスタに書いてありました。)
「Cウィズ」を作っているって驚きじゃないでしょうか?
RENDOの靴は5~6万円ほどなのですが、この価格帯で「Cウィズ」を展開している靴ブランドはほとんどないと思います。
日本製の有名どころだとスコッチグレインは細くてEウィズ、細めと思って買ったソフィスアンドソリッドもEウィズです。
そのため「845」足幅が狭い方には非常に嬉しいラストです。
デザインの種類
デザインの幅は非常に広いです。
ストレートチップ、ウィングチップ、プレーントゥダービー、ダブルモンク、チャッカブーツ 、モカシンなどあらゆるデザインがあります。
浅草店やネットで既成品を購入できますが、オーダー会であれば好みのデザインを確実に手に入れられます。(オーダー会でなくても常時浅草店でオーダーはできるようです。)
RENDO(レンド)はどこで買えるか
上でも少し書きましたが、購入できる場所をご紹介します。
浅草の店舗で
浅草のアトリエ兼ショップで購入できます。
定番商品の既製品の購入ができ、オーダー会同様パターンオーダーも常時受け付けているようです。
オーダー会で
オーダー会は今までだと春と秋にやっているようです。
場所は西武池袋や横浜そごうなどで行っています。
詳しい情報は公式HPのブログで随時案内されているので、オーダー会に行きたい人はご覧ください。
好きな革、好きなデザイン(ラスト)で自分だけの一足を作れます。
オーダー会は「デュプイ」「アノネイ」などの定番の革だけでなく、普段浅草店では選べないスペシャルな革も選べるようです。
2019年の春のオーダー会では「イルチア社ラディカカーフ」を限定で選べました。ムラ感のある美しい革です。
ECショップで
既製品のみECショップで購入できます。
試着した事がある人や1足持っている人はサクッと購入できるので良いですね。
公式ECサイト、アマゾン、ヤフーショッピングでも購入できるようです。
RENDO(レンド)でパターンオーダーをしてみた
2019年12月横浜そごうのオーダー会
横浜そごうのオーダー会に行きました。(確かその前に西武池袋で行っていました。)
アデレードのデザインを選択
たくさんデザインがあったのですが、アデレードが好きなのと、すごく美しかったのでアデレードを選びました。
ちなみにヒール周りの縫いはシングルでスッキリと。
ヒール周りも含めて360℃縫う底付けを「ダブル」、ヒールにウエストを巻かないで小さくしてインステップから前を縫う底付けを「シングル」と言い、シングルはスッキリとダブルはボリューム感のある靴になります。
ラスト:845、サイズ:7ハーフに
私の足のサイズは26のC~Dウィズくらいで、他ブランドでは7を選ぶ事が多いです。
770の7、845の8、845の7ハーフで悩みました。(770は2Eウィズ、845はCウィズ)
770の7は踏まず部分のフィット感に欠け、845の8は心地良かったのですが馴染んだら大きくなりそうと思い、比較的タイトでしたが845の7ハーフをチョイスしました。
845はカカトがきゅっと収まり、土踏まずのホールド感もしっかりあり、タイトながら足全体に気持ちいい、そんな履き心地でした。
吉見さん丁寧にフィッティングしていただきありがとうございました。
羽根をアルパインカーフにしてコンビに
せっかくのパターンオーダーなのでひとクセ欲しいと思い、羽根をアルパインカーフにしました。
グレインレザーと迷ったのですが、華奢な845ラストでスッキリとシングルにしたので、グレインレザーよりもきれい目なアルパインカーフに。
アルパインカーフはオールデンでもよく使われている型押しレザーで、キズが目立ちにくく多少の撥水効果も期待できるのが特徴の革です。
出来上がりまでの期間
2019年12月頭にオーダーして、2020年2月半ばに受け取りました。
大満足の仕上がり
めっちゃくちゃカッコよく仕上がっていました。
想像以上にカッコよくで見惚れてしまい。しばらく履かずに部屋に飾ります。笑
改めて思ったのがラストが非常に美しいこと。
真正面から見たときの細いシルエット。
土踏まずの絞り。
しなやかな甲の立ち上がり。
コンパクトなヒールカップ。
360度どの角度から見ても美しいフォルムに見惚れました。
また、羽根をアルパインにしたことでほんのり個性のあるデザインに。
このコンビにしたのは正解でした。
フィッティングは上でも書いた通り、かなりタイトでしたが足全体が包み込まれて気持ちいいきつさです。
徐々に履きならしてしていき、大切に履いていこうと思います。
845ラストのシューキーパー
845ラストにはサルトレカミエの「SR300EX」が良いと言われました。
サルトレカミエのシューキーパーは2種類の素材があり「EX」の品番にはブナ材、「BH」はバーチ材を使用しています。
「EX」と比べ「BH」は吸湿性が高く膨張してしまうのかやや大きいのもが多いようなので、「EX」をおすすめします。
また、個体差もあるので東急ハンズやRENDO浅草店で実際に靴に入れてから購入することをおすすめします。
追記(2020/4/11)
家にあるコロニルのアロマティックシダーシューツリーを入れたらフィットしました。
サルトレカミエは10000円ほどですが、3000円ちょっとで買えるので経済的です。
RENDOのサイズ7に対してシューキーパーはサイズSを入れています。
入れてみるとこうでした。
ボールはほんの少し空間ができましたが、甲はビッチリ収まっていてしっかりシワを伸ばしてくれそうです。
カカトはこんな感じ。
キーパーのカカトが靴のカカトを広げてしまうのはNGですが、これは全く問題ないです。
これがシングルチューブタイプのシューキーパーの汎用性の高さでしょうか。非常に便利なシューキーパーです。
最後に
RENDOは噂通り履き心地がよく、美しい靴です。
足幅が狭いひとはもちろんですが、靴好きの方は是非一度履いてもらいたい素晴らしい靴でした。
また購入したいと思います。
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