色あせたスエード靴をお持ちの方、補色する方法と、色あせの予防方法をご紹介します。
補色にはスプレータイプとリキッドタイプを比べてみました。どちらを使おうか迷っている方にも参考になるはずです。
スエード靴をきれいに使うヒントが詰まっていますので、どうぞ最後までご覧ください。
色あせたスエード靴を補色する方法【スプレーとリキッドを比較】
スエード靴を補色する方法「スプレー」と「リキッド」を比較
こちらのブラウンのスエード靴を補色しようと思います。
2年間ほど雨の日専用で使っていました。防水スプレーをこまめにしっかり振っていたのでそこまで色褪せていませんが、購入時と比べると色褪せ・色ムラがあります。どこまできれいになるか試してみます。
補色には「スプレータイプ」と「リキッドタイプ」を片足ずつ試して
- 使いやすさ
- 仕上がりの良さ
この2点を比較しようと思います。
使う道具
【スプレーはサフィールのスエード&ヌバックスプレー(ライトブラウン)】
タイプ | スプレー |
成分 | スイートアーモンドオイル、天然顔料、フッ化炭素など |
色展開 | 17色:ブラック、ニュートラル、ライトブラウン、ダークブラウン、ネイビーブルー、サファイアブルー、 バーガンディ、レッド、グレー、ダークグレー、ベージュ、フォーン、ダークグリーン、ミディアムブラウン、オレンジ、バイオレット、オールドピンク |
容量 | 200g |
原産国 | フランス |
価格 | 約1,800円(税抜き) |
スイートアーモンドオイルというオイルが含まれています。スエードは油分が入ると色が濃くなります。
顔料で色を付けるだけでなくオイルが含まれることで、さらなる補色効果が期待できそうです。
また、フッ化炭素も含まれるので防水スプレーのような役割も期待できます。
【リキッドはFAMACO(ファマコ)のスエードカラーダイムリキッド(ブラウン)】
タイプ | リキッド |
成分 | 記載なし |
色展開 | 10色:ブラック、ブラウン、ダークブラウン、キャメル、ネイビー、レッド、ボルドー、グレー、サンド、グリーン |
容量 | 75g |
原産国 | フランス |
価格 | 約1,000円(税抜き) |
リキッドはスプレーと違って液体を塗り込んでいくタイプです。ファマコはリキッドタイプの補色材としては有名でパッケージを見たことある方も多いはず。
含有成分の表記がなかったのですが、パッケージに「補色し栄養をあたえて革をしなやかにする」と書いてありました。
また、防水効果もあるようですので、上記のスプレーと似たような成分が入っていそうです。
スプレーで補色
【手順】
- 靴紐を外し、シューキーパーを入れる
- 馬毛ブラシでホコリを落とす
- ライニングの保護のため靴に紙をつめる
- スプレーを革全体に吹きかける(屋外で)
- 10分自然乾燥
- 防水スプレーをかける
- 馬毛ブラシで毛並みを整える
②と③の手順がやや面倒でした。また、スプレーを使用する際には新聞紙や段ボールの上で行う必要があります。
手順はこちらの記事で詳しく紹介しています。
【Before&After】
元々そこまで色落ちしてないので、写真で見ると違いがわかりにくいですが、全体的に色が均一になりやや濃くなりました。
また、スプレーをすることでガサつかないか心配でしたが、柔らかくしっとり仕上がりました。
カカトの内側の色あせはこのように目立たなくなりました。
リキッドで補色
【手順】
- 靴紐を外し、シューキーパーを入れる
- 馬毛ブラシでホコリを落とす
- 先についてるスポンジを押し付けて液体を染み込ませる
- 靴全体に塗る
- 20分自然乾燥
- 防水スプレーをかける
- 馬毛ブラシで毛並みを整える
屋内で完結できるので手間も少なく簡単でした。ただし、押し付けすぎると液体がポタポタ落ちてくるので、作業場所には気を付けましょう。
手順はこちらの記事で詳しく紹介しています。
【Before&After】
こちらの足の方が色あせが少ないので、補色されたわかりにくいですが、全体的に色が均一になりやや濃くなりました。
塗り込むことで、スプレー以上にしっとりした気がします。かなり保湿効果がありそうです。
また、均一に塗り込めなかったので色ムラになるかなと思いましたが、全く気になりませんでした。
カカトの内側もわかりにくいですが、部分的な色あせが目立たなくなり、色が均一になっています。
比較
「使いやすさ」と「仕上がりの良さ」の基準で比較しました。
使いやすさ
スプレー:△
リキッド:○
仕上がりの良さ
スプレー:○
リキッド:○
【「使いやすさ」について】
スプレーは屋外でやる必要があったり、汚れないように準備が必要な分、使いにくさを感じました。
一方、リキッドは液漏れを心配する程度で簡単に作業できました。
また、リキッドの場合は部分的な補色にも向いているので、断然リキッドの方が使いやすいです。
【「仕上がりの良さ」について】
リキッドの方が色ムラになりやすいと思いましたが、スプレー同様均一に補色できました。
また、スプレーもリキッドも使うことで革の風合いが変わってしまうか心配していましたが、両方とも革がしっとりしました。
「仕上がりの良さ」は互角です。
結論どっちが良いか
室内で使えて、部分的な補色にも使えるのでリキッドタイプのFAMACOをおすすめします。
パッケージも小さくて、価格もサフィールのスプレー1,800円に対して1,000円という点においてもFAMACOに軍配が上がります。
スエード靴の色あせを防ぐ方法
補色するのは手間もかかるしハードルがやや高いと思います。
そこで、色あせを防ぐ方法をご紹介します。
馬毛ブラシでブラッシングする
毛が荒れたり、抜けると色が薄くなっていきます。
スエードの日頃のケアで豚毛ブラシ、クレープブラシ、ワイヤーブラシを使う方もいると思いますが、いずれもスエードの毛が荒れる原因にもなります。
そのため、比較的毛が柔らかい馬毛ブラシを使ってケアをすることをおすすめします。
ブラシの比較はこちらの記事で行ってますので、気になる方は参考にしてください。
栄養ミストで保湿する
乾燥することで色が薄くなっていきますので、保湿をしてあげましょう。
栄養ミストは油分が含まれていて、かけることで革がしっとりして、革の色も濃くなります。
防水スプレーをかける
水に濡れることで色が抜け落ちてしまいます。また、濡れた後の乾燥によって革へのダメージがありますので、革に水が染みないように防水スプレーをこまめにかけましょう。
栄養と防水の両方の効果があるモウブレィのカラーリフレッシュもおすすめです。栄養ミストと防水スプレーを別々で買わなくてすみます。
まとめ:スエードは色あせ予防をして、色あせしたら補色しよう
以上、補色の方法と色あせを防ぐ方法を紹介しました。最後に振り返りましょう。
スエード素材の靴は色あせの予防をして、色あせてしまったら補色をしてください。
色あせの予防には以下の3点
- 馬毛ブラシでブラッシングする
- 栄養ミストで保湿する
- 防水スプレーをかける
補色にはおすすめなのはこちら
リキッドタイプの補色材のFAMACO
買ったばかりのスエード靴にも、履き込んだスエード靴にも、ぜひこの記事で紹介したケアを試してみてください。
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