インスタグラムなどで鏡面磨きが施された靴をよく見ると思います。
鏡面磨きをすることで、靴にツヤが出て、立体的に見えて美しく仕上がります。
靴磨きの楽しみのひとつですので、まだ鏡面磨きをしたことがない方はこの記事で覚えてどんどん磨いていってください。
鏡面磨き・ハイシャインの方法
①一連の靴磨きをして、クリームをしっかりと入れた状態にする
革が乾いた状態で鏡面磨きを始めると、ワックスを吸ってしまいなかなか光りません。
まずは乳化性のクリームで保湿をしてから始めましょう。
また、クリーム塗布後のブラッシングと乾拭きもしっかり行い、余分なクリームは残さないようにしましょう。
余分なクリームはブラッシングと乾拭きでしっかり取り除くこと
鏡面磨きがうまくいかなかったのは、クリームを入れてなかったのが原因のひとつだったと思います。
クリームを吸わせてあげて、革の状態を整えることは鏡面をする上でも大事です。
②指でワックスを塗り下地を作る
下地を作る作業が、綺麗に鏡面磨きができるかのカギになります。
非常に重要な作業なので、しっかり行いましょう。
下地を作らずにやっていました。当然ですが、全く光らず…
下手くそだなとがっかりしていましたが、下地を作るということを知ってから光るようになりました。
手順1
指でワックスを取り、光らせたい部分に塗ります。
ここで、大事なことがあります。光らせていい部分は
- 芯が入っているところ
- 屈曲しないところ
つまり、つま先やカカトの部分です。
屈曲するところに鏡面をしてしまうと、すぐ割れてしまうし、革のひび割れにつながるので気をつけてください。
手順2
1層塗ったらもう片足に塗り、交互に塗っていきます。
交互に塗ることでワックスを乾かします。これによって次の一層がしっかり乗るようになります。
3層くらい塗り重ねると、革の毛穴までワックスが入り革の表面が平らになってきます。
- 表面が平らになるように下地をつくる
- 左右交互に乾かしながら作業する
③ネル布を指に巻く
ネル布の巻き方が重要です。
ネルが張るくらいまで、しっかりと指に巻きます。
次の工程ではネルの同じ部分にワックスを何度もとっていくので、ずれてしまうと光にくくなります。
ここで紹介する巻き方は指にしっかり固定されるので、鏡面磨きの時にはこの巻き方で。
BriftHさんの動画がわかりやすいので、こちらの動画をご覧ください。
ネル布がピンと張るくらいまで強めに巻くこと
④ワックスを少量とり塗り重ねていく
この工程を繰り返すことで、徐々に光が出てきます。
10層くらい重ねるだけで十分でしょう。
もっと光らせたい場合は、18層くらいでかなり光ってきます。
水をつけすぎたり、強く磨きすぎたりして、塗ったワックスを剥がしてしまっていました。
そのため、全然光らなかったことを覚えています。
手順1
ネル布が軽く湿るくらいの水を指先につけます。つけすぎないように気をつけましょう。
そのあと、ワックスを少量とります。
手順2
ワックスを円を描くように塗り重ねていきます。
ネル布が湿った状態を保つことで、ワックスを剥がさずに塗り重ねることができます。
なので、滑りが悪くなったら2滴ほど靴に垂らして磨きを続けましょう。
またワックスを取る部分は変えずに一箇所にしましょう。
これを繰り返すことでどんどん表面が平らになり光が増してきます。
写真のようにウロコ状に跡が残るようになったら、光るサインです。
ワックスと水の量が非常に重要なのですが、これは言葉で伝えるのは難しいので、繰り返し行って感覚をつかむことが大切です。
- 優しく塗り重ねること
- ワックスと水の量を感覚的につかむこと
⑤ネル布を巻き直して水だけで磨く(水研ぎ)
ある程度光ってきたら、仕上げに水研ぎをします。
この時、ネル布を巻き直して新しい所に水をつけましょう。分量は軽く湿るくらいです。
ワックスを塗った部分を拭くことで、より綺麗に光っていきます。
これで完成です。
- 素早く拭くこと
- 拭いて表面に水滴が残らないくらいの水の量にすること
最後に
鏡面磨きは、下地づくりが非常に重要です。最初の工程をしっかり行いましょう。
初めはうまく光らないかもしれませんが、練習を重ねることで感覚を掴めますので繰り返し行っていきしょう。
鏡面磨きもひとつの個性の出し方だと思います。
ファッション的にどうなのかを考えながら、鏡面をするのかしないのか、たくさん光るようにするのか軽い光り方にするのかを選択して靴磨きを楽しみましょう。
この記事で使ったリンカーンワックスはこちら。
鏡面磨き以外にも革靴の手入れ・靴磨きの方法をこちらの記事で紹介しています。
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