革靴の手入れ方法・靴磨きのやり方に関する情報を紹介します。
素材別の手入れ方法、シーン別の手入れ方法、手入れに使う道具などを紹介していて、あらゆる場面で活躍する情報を載せました。
初めて購入した革靴を磨きたい方や、これから手入れを覚えたい方におすすめの記事です。
革靴の手入れ方法・手順【靴磨きのやり方】
基本の手入れ方法(牛革などのスムースレザー)
- シューキーパーを入れる
- 馬毛ブラシでホコリを落とす
- クリーナーで汚れ落とし
- クリームで栄養補給
- 豚毛ブラシでクリームを馴染ませる
- ネル布で乾拭き
牛革などのスムースレザーの手入れ方法です。スエードレザーやガラスレザーは手入れ方法が異なります。
以下で紹介する手入れ方法に全て共通することですが、シューキーパーを必ず入れて手入れを始めてください。履きジワ部分の汚れを取り、クリームを馴染ませやすくするためです。
②〜⑥のケアの手順は革靴の手入れの基本です。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
最初の手入れ方法【買ったばかりの靴、プレメンテナンス】
上で紹介した「基本の手入れ方法」のより栄養補給を重点的に行います。
- シューキーパーを入れる
- 馬毛ブラシでホコリを落とす
- クリーナーで汚れ落とし
- 栄養クリームやオイルで栄養補給
- 豚毛ブラシでクリームを馴染ませる
- 艶出しクリームで補色と艶出し
- 豚毛ブラシでクリームを馴染ませる
- ネル布で乾拭き
買ったばかりの革靴の最初の手入れは「基本の手入れ方法」とベースは同じですが、栄養補給を重点的に行います。
無色の栄養クリームやオイルで栄養補給をしっかり行い、艶出しクリームで艶出しをしましょう。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
鏡面磨きでよりピカピカにする方法
- 「基本の手入れ方法」を行う
- ワックスを塗り重ねて鏡面磨き
クリームのみの仕上げで十分艶は出ますが、鏡面磨きを行うことでピカピカにできます。
「基本の手入れ方法」でクリームを使った手入れをした後にワックスを塗り重ねることで、確実にそして素早く鏡面磨きができます。クリームの手入れを忘れないようにしましょう。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
家に帰った時の毎日(日常)の手入れ方法
- シューキーパーを入れる
- 馬毛ブラシでホコリを落とす
- ネル布で乾拭き
「ブラッシング→乾拭き」だけでOKです。家に帰って靴を脱ぐときに行うといいでしょう。
玄関のすぐ手に取れるところに馬毛ブラシとネル布を置いておくと、億劫にならずに習慣になるのでおすすめです。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
雨の日の手入れ方法
雨の前の日の手入れ方法
靴が汚れていたり乾燥していれば、「基本の手入れ方法」の後に防水スプレーをかけてください。
- シューキーパーを入れる
- 馬毛ブラシでホコリを落とす
- 屋外で防水スプレーをかける
- 30分以上自然乾燥
- ネル布で乾拭き
革靴好きの中には防水スプレーをかけない方もいますが、快適に外を歩くために雨が降る日には防水スプレーをかけることをおすすめします。
汚れや乾燥がなく革靴が磨かれている状態で防水スプレーをかけます。汚れや乾燥がある状態だと、染みになりやすかったり撥水効果が薄れてしまうので注意してください。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
雨に濡れた後の手入れ方法
①〜②の後は「基本の手入れ方法」と同じです。
- 馬毛ブラシと布で汚れを落とす
- 紙を詰めて自然乾燥
- シューキーパーを入れる
- 馬毛ブラシでホコリを落とす
- クリーナーで汚れ落とし
- クリームで栄養補給
- 豚毛ブラシでクリームを馴染ませる
- ネル布で乾拭き
急な雨で水でびしょびしょになった時、家に着いたらまず大まかな汚れや水気を落とします。
その後、シューキーパーではなく紙を詰めて自然乾燥させます。シューキーパーを入れると水気が取れにくいので、新聞紙やキッチンペーパーなどの紙を入れましょう。
銀浮き・塩吹きの手入れ方法
銀浮きの手入れ方法
- シューキーパーを入れる
- 馬毛ブラシでホコリを落とす
- ティッシュで靴全体を覆って、霧吹きで水をかけて濡らす
- ティッシュが乾くまで自然乾燥
- クリームで栄養補給
- 豚毛ブラシでクリームを馴染ませる
- ネル布で乾拭き
雨に濡れた後に、革の表面に凹凸ができたしまった状態を銀浮きと言います。
革に含まれた水分の移動によって凹凸ができてしまいますが、濡れたティッシュで靴全体を覆うことで水分の移動が均一になるため銀浮きが解消されます。
塩吹きの手入れ方法
Step1:まずは「基本の手入れ方法」を行う
Step2:落ちなかった時、再発した時「丸洗いの方法」を行う
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
カビや汚れがひどい時の丸洗いの方法
- 汚れ、ワックス、クリームをクリーナーで落とす
- お湯につける(30分ほど)
- サドルソープをクリーニングスポンジで泡立てて靴に塗る
- クリーニングブラシで洗う
- 軽く水で洗って泡や水分をタオルで拭き取る
- シューキーパーを入れて2~3日陰干し
- 革が乾燥していたらレーダーオイルで保湿・油分補給
- 靴クリーム、ワックスなどで磨いて完成
クリーナーだけではどうにもならないカビや汚れの時は水を使って丸洗いをしましょう。
水につけることで油分が外に逃げてしまい革が硬化してしまいますが、油分が多く含まれているサドルソープを使用することで硬化せずに丸洗いが可能です。革の硬化に気をつけて手入れをしましょう。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
革靴の手入れに必要なものとおすすめの道具
シューキーパー
シューキーパーは「履きジワからのひび割れ防止」「型崩れ防止」の役割があります。さらに木製のシューキーパー(シューツリー)は「消臭効果」「除湿効果」もあるため、木製シューキーパーをおすすめします。
【おすすめのシューキーパー1:コロニル アロマティックシダーシューツリー】
あらゆる形の靴に対応できるシングルチューブのタイプです。超万能なので迷ったらこれがおすすめです。
【おすすめのシューキーパー2:ライフバリュー レッドシダーシューツリー】
ツインチューブタイプのシューキーパーは5,000円以上するものがほとんどですが、2,000円台で購入できてコスパのいいシューキーパーです。
おすすめのシューキーパーについて、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
ブラシ
革靴の手入れには馬毛、豚毛、山羊毛の3種類のブラシを使い分けます。この3種類に加えクリーム塗布用のブラシがあると便利です。
馬毛ブラシ
馬毛ブラシは主にホコリを落とす時に使用します。革靴だけでなくスニーカーなど靴全般にも使用できるので、一本は持っておきたいブラシです。
【おすすめの馬毛ブラシ:コロニル 馬毛ブラシ】
毛の長さやコシがちょうど良く、やや大きめで使いやすいブラシです。
おすすめの馬毛ブラシについて、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
豚毛ブラシ
豚毛ブラシは馬毛ブラシよりも硬いのが特徴です。クリームを塗布した後にクリームを革に馴染ませる時に使います。そのため、クリームの色別にいくつか持っておき使い分ける必要があります。
【おすすめの豚毛ブラシ:コロンブス ジャーマンブラシ5】
小さめで小回りが効くのでクリーム塗布後のブラッシングにちょうどいいです。また、比較的安価なため複数の色を買い揃えやすいです。
山羊毛ブラシ
山羊毛ブラシは馬毛ブラシよりも柔らかいのが特徴です。鏡面の仕上げやホコリ落としに使います。鏡面は馬毛ブラシだとキズが付いてしまうので、より柔らかい山羊毛ブラシを使います。
【おすすめの豚毛ブラシ:コロニル1909 ファインポリッシングブラシ】
山羊毛ブラシの中では安くコスパがいいです。使っていく度に毛先が細くなりいいブラシになっていきます。
クリーム塗布用ブラシ(ペネトレイトブラシ)
クリーム塗布時には専用の小さめのブラシがおすすめです。これを使えば手を汚さずムラなく塗ることができます。豚毛ブラシ同様にクリームの色別に使い分けが必要です。
【おすすめのクリーム塗布用ブラシ:M.モゥブレィ ペネトレイトブラシ】
クリーム塗布用ブラシといえばコレ。クリーム塗布だけでなくあることにも使える万能ブラシです。
ペネトレイトブラシについて、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
クリーナー
靴に付着した汚れや、古いクリームを落とすために使用します。クリーナーを使わずにクリームを塗り重ねると革のひび割れに繋がりますので注意が必要です。
【おすすめのクリーナー:ブートブラック ツーフェイスローション】
水性と油性の汚れを落としてくれる万能クリーナーです。古くなったクリームのロウ分もしっかり落としてくれます。
クリーム
クリームは栄養補給・艶出し・補色の役割があります。革靴の手入れには欠かせないアイテムです。革に優しい乳化性クリームと、艶出しや補色効果が高い油性クリームがあります。
【おすすめのクリーム1:M.モゥブレィ シュークリームジャー】
伸びが良く、色が豊富で、リーズナブルな乳化性の靴クリームです。初めて買うクリームにおすすめです。
【おすすめのクリーム2:サフィールノワール クレム1925】
ギラっとした艶が魅力の油性クリームです。2,000円以上で比較的高価ですが、愛用者が多いクリームです。
おすすめのクリームについて、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
ワックス
ワックスは主に鏡面磨きに使用します。各メーカーから様々な商品が出ていますが、硬さや鏡面のしやすさがそれぞれ違います。
【おすすめのワックス:サフィール ビーズワックス】
柔らかめで、塗りやすく、初めての方でも鏡面磨きがしやすいワックスです。
ネル布
ネル布は乾拭きや鏡面磨きの時に使用します。革靴の手入れ用品の中では最も消耗が激しいアイテムです。ネル布は柔らかいため、クリームやワックスで仕上げられた靴にキズをつけることなく、艶を出してくれます。
【おすすめのネル布:但馬屋 白ネル 300番】
切り売りされているネル布を自分でカットするととてもリーズナブルです。いくつか試しましたが、これはちょうどいい厚みで靴磨きにぴったりなのでリピートしています。
おすすめのネル布について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
防水スプレー
防水スプレーはスムース素材には雨の日に、スエード素材には日頃のケアに必要なアイテムです。雨だけではなく汚れ防止にも活躍するため、かけておくことで、食べ物や飲み物を靴にこぼしてしまった時などにも安心です。
【おすすめの防水スプレー:コロンブス アメダス】
靴の防水スプレーといえば「アメダス」。ロングセラー商品かつ、革に優しいフッ素樹脂性で安心の品質です。
おすすめの防水スプレーについて、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
手入れ・靴磨きセット
これから買い揃える方には、手入れ用品のセットを購入するのもおすすめです。馬毛ブラシ、豚毛ブラシ、クリーナー、クリームが入っていればひとまず十分です。
【おすすすめの靴磨きセット:サフィール シューケアスターターセット ダブルDX】
黒と無色のクリーム、豚毛ブラシも2色分入っているセット。黒の靴と茶色の靴を持っている方はこのセットだけで十分手入れが可能です。
おすすめの靴磨きセットについて、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
革靴の手入れの頻度はどれくらいがベストか
手入れの頻度は基本的には以下のように行えば十分です。
【1回履いたらブラッシングと乾拭き】
履く度にケアを行うことで、汚れの定着を防ぎ、艶が持続します。
【10回履いたら「基本の手入れ方法」を行う(クリーナー+クリームのケア)】
10回に一度汚れや古いクリームをオフして、クリームを入れましょう。履く度にブラッシングと乾拭きを行っていれば、このくらいのペースで十分です。
【履かない期間が半年以上経った靴は「基本の手入れ方法」を行う(クリーナー+クリームのケア)】
半年くらい経つと革が乾燥してしまったり、クリームが硬化してしまうので、基本の手入れを行い革のコンディションをもとに戻しましょう。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
スエード靴の手入れ方法
基本的には「馬毛ブラシ」と「防水スプレー」で手入れします。
スムースレザーと比べて日頃の手入れはとても簡単です。ただし、テカリができた時、毛羽立ちが目立つ時、色落ちが目立つ時などスエード靴特有の手入れが必要な時があります。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
レディースの革靴の手入れ方法
靴の素材によって手入れ方法が変わりますので、レディースもメンズも手入れ方法は基本的には同じですが、甲が浅く素足で履くこともあるパンプスは中敷きのケアも必要です。
また、「エナメル」「カラースエード」「ヌバック」などレディースによく使われる素材があります。これらの手入れ方法を紹介します。
エナメルのパンプスの手入れ方法について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
カラースエードやヌバックのパンプスの手入れ方法について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
革靴を手入れしてくれるお店
靴磨き専門店
【東京】
Brift H
靴磨きブームの立役者長谷川氏の青山に構えるバーカウンター式の靴磨き店。
BRIFT STAND
Brift Hの新業態。よりカジュアルにバーカウンター式で靴磨きをしてくれる店。靴修理もとても人気です。
靴磨き本舗
新橋に構える靴磨きの老舗店。
http://www.kutsumigakihonpo.jp/
千葉スペシャル
有楽町のサラリーマンに人気のふらっと寄れる靴磨き屋。ちなみに、ユニフォームはユナイテッドアローズが手がけています。
https://www.kotsukaikan.co.jp/clinic_service/service/307/
【関西】
THE WAY THINGS GO
日本一の靴磨き職人石見氏が大阪に構える靴磨き店。オリジナルブラシやクリームも人気
https://www.twtgshoeshine.com/
HARK
THE WAY THINGS GOから独立した寺島氏が京都に構える靴磨き店。
https://shoe-shining-service-37.business.site/
Glayage KYOTO
靴磨きだけでなくシャツのオーダーもできるファッション提案にもこだわるお店。
全国展開のチェーン店
ミスターミニット
日本で最も有名なシューケアのチェーン店。
Riat
イオングループのシューケア専門店。
靴専科
靴やバッグなど皮革製品のケアに特化した専門店。
革靴の手入れ・靴磨きの本
ブログやYouTubeなどで靴磨きの情報はたくさん入手できますが、体型的でまとまった情報を手にいてたいなら本も一つの選択肢です。
おすすめの靴磨きの本について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
コメント